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教員を目指す障害のある方へ

 東京都教育委員会では、障害のある方で教員を目指して東京都教員採用候補者選考を受験しようとしている方に、障害に配慮した選考を実施しています。
 受験に際しては一般の受験者と比べて不利にならないよう、配慮をしています。具体的な配慮の内容や方法については、受験申込時に障害に配慮した選考を希望した方へ、電話・ファクシミリ・メールなどにより個別に相談して決定しています。
 この度、東京都の公立学校で活躍されている先生に、東京都の教員を目指した理由や、普段の学校での様子を伺いました。
 また、教員を目指す方々にメッセージをいただきましたので、ご紹介いたします。

  • 東京都立千早高等学校 教諭 内藤光輝 (平成23年度採用)

<東京都の教員を目指した理由>

内藤光輝さんの写真1  私が東京都の教員を目指した理由は、「ノーマライゼーション」の理念を教育の現場で実践することを通じて、多様性を尊重する社会を実現したいと考えたからです。ノーマライゼーションは、多様性を尊重する社会の一例です。その先に、人種・国籍・文化・宗教などの違いを認め合い、尊重できる社会を実現できると考えています。将来社会を形成していく子供たちと障害のある自分が、学校という場で同じ時間と経験を共有することで、ノーマライゼーションのひとつの形に、そして多様性を尊重する社会への一歩にしていきたいと思っています。
 ではなぜ東京都の教員なのかといいますと、東京都は多様な人々が共に暮らすまさにその舞台になっているからです。グローバル化の最前線にあり、異なる人種・国籍・文化・宗教の人々が共生する東京に暮らす子供たちにこそ、多様性を尊重する姿勢が必要だと考えています。
 東京で育つ子供たちが、社会の変化に適応し、多様性を尊重しながら主体的に生きる力を育んでいくことに、教員として関わっていくことで、誰もが自分らしく生きられる社会、つまり多様性を尊重する社会を実現していきたいと考えています。

<普段の学校での状況>

内藤光輝さんの写真2  現在、豊島区にある東京都立千早高等学校の公民科教員として、3年生必修科目の現代社会と、3年生選択科目の政治経済を教えています。車いすを利用しているため板書が難しく、授業では学校ICT機器を活用しています。具体的には、あらかじめ授業内容をプレゼンテーション資料として作成し、2セットのPC・プロジェクター・スクリーンに投影しながら行なっています。2セット利用することで、黒板と違い一度に投影できる内容・範囲が狭い問題を克服しています。
 校務分掌は教務部を、また2年生の副担任と、ボランティア部とバドミントン部の副顧問を担当しています。このように学校・学級・部活運営についても、他の教員と同じように携わっています。これらの教育活動もまた、授業とは違う生徒の姿を見たり、関わることができたりする大切な時間になっています。

<みなさんへのメッセージ>

 教育の世界では、ノーマライゼーションに加えて障害の有無で学びの場所や機会を区別しないようにするといった「インクルーシブ教育」の考え方も議論されるようになっています。しかし、ここでいう障害者の主体は、多くの場合、子供だけを意味しています。もちろん、教育の主役は子供ですが、教員も欠くことのできない重要な役割を担っています。したがって、障害のある者が教員として教育現場に参加することは、ノーマライゼーションやインクルーシブ教育の在り方を真に構築していく上で必要だと考えています。
 ぜひ一緒に、東京都での教育実践を通じてノーマライゼーションとその先に続く多様性を尊重する社会を作っていきましょう。その社会は、きっと誰もが自分らしく生きられるはずです。